あなたの好みは?コーヒー機器メーカーのペーパーフィルターまとめ
【2017-12-28】
【2018-06-28】
はじめに
ペーパーフィルターについて
コーヒーのハンドドリップには欠かせない”ペーパーフィルター”(濾紙)ですが、ペーパーフィルターにも色々な種類のものが存在します。例えば、ペーパーフィルターの形には主に台形と円錐形の2種類があります。材質は一般的には木材パルプが使用されていますが、コットンが織り込まれているものなどもありますし、大抵のものは色がブラウン、ホワイトの2種類用意されています。
フィルターの材質
ペーパーフィルターは基本、細かく砕いた木材から取り出した繊維の”木材パルプ”を使用して作られています。ペーパーフィルターの色がブラウンなのもそのためです。しかし木材パルプだけではなく、中には竹の繊維を織り込んだペーパーフィルターも存在します。竹を使用する理由としては、木材資源の消費を減らして環境保護に貢献するといった意図があるようです。
また、コットンを使用したペーパーフィルターもあります。こちらは木材パルプを使用したペーパーフィルターとはまた違った味わいでコーヒーを抽出することが可能です。
これらの材質の違いの他にも、繊維の絡みかた、フィルターの厚さも各製品によって異なり、使用するペーパーフィルターによって様々な違いを感じ取ることができます。
フィルターの色
ペーパーフィルターにはブラウンとホワイトの2種類があります。もっと厳密に言うとみさらし(無漂白)と漂白済みの2種類です。これらの違いは言葉の通り、漂白されているかいないか、という点です。
しかし実際には漂白の有無以外にも違いがあり、一般的にみさらしのペーパーフィルターを使用すると、使用されているパルプの香りや色がコーヒーに溶け出してしまうと言われています。つまり、コーヒー本来の色や香りに余計なものが混じってしまうことになります。一方、漂白済みのペーパーフィルターはパルプの色や香りが溶け出すことがありません。
ただ人によって気になるのが、”漂白されている”ということだと思います。漂白というとご家庭で一般的に使用されている塩素系漂白剤を想像してしまいますが、ペーパーフィルターの漂白は酸素系漂白(過炭酸ナトリウム)で行われており、人体への影響はないと考えて良いでしょう。そもそも、影響があるならば販売もされないはずですしね。
ただ、酸素漂白でも環境負荷がかからない訳ではないようなので、そういう点が気になったり、化学物質過敏症の方にとっては漂白済みのものは体に合わない可能性があるので、そのような場合はみさらしのものを使用したほうが良いかもしれません。
メリタ
メリタのペーパーフィルター
メリタのペーパーフィルターは、メリタの台形ドリッパーの形に合わせた4つのグレードのペーパーフィルターがあり、それぞれブラウン・ホワイトのものが用意されています。さらに竹のパルプを織り込んだものあり、他のメーカーと比較して非常に種類が豊富です。
ペーパーフィルターのパッケージには”1×1”などの数字が書かれていて、最初の数字が給湯回数、後ろの数字が杯数を表していて、杯数は1杯あたり125mlで計算されています。メリタのドリッパーにも同様の数字が振られているので、これを基準にしてペーパーフィルターのサイズを選びましょう。
ただし、一部の種類は4〜8杯用などの大きめのサイズのみの取扱のようですので、注意が必要です。
メリタのペーパーフィルターの種類
これは一番グレードの高いペーパーフィルターの”グルメ”と呼ばれるものです。ペーパーフィルターに刻まれたS字の特殊構造のろ過システム”アロマプラス”によって、より多くのコーヒーのアロマを抽出することが可能になっているようです。
更に、ペーパーフィルターを”スリーアロマゾーン”という上中下段の3つの層に分け、それぞれの層でアロマプラスの数を変えることでより多くのアロマを抽出するように設計されています。また、この仕組みは特許を取得している技術でもあります。
次にグレードが高い”オリジナルナチュラル”です。グルメと同じくスリーアロマゾーン構造のペーパーフィルターですが、こちらはアロマプラスではなく、”アロマホール”と呼ばれる超微細な穴に変更されています。アロマホールもメリタの特許です。
次に”アロマジック”です。こちらはオリジナルナチュラルと同とアロマホールがペーパーフィルターに空いていますが、スリーアロマゾーン構造ではありません。
”アロマジックバンブー”は100%木材パルプではなく、60%の竹パルプを織り込んだアロマジックの竹バージョンで、森林資源保護を掲げたペーパーフィルターです。
最後に”エコブラウン”です。こちらにはこれまで紹介したスリーアロマゾーンやアロマホール構造はない、普通のフィルターとなっています。また、こちらはホワイトのものは無いようです。
カリタ
カリタのペーパーフィルター
カリタの販売しているペーパーフィルターは大きく分けて、台形のドリッパーにあわせたものと、”ウェーブシリーズ”と呼ばれるカリタが販売するドリッパーの形に合わせたもの、丸い形のものの3種類があります。ホワイト・ブラウン以外には枚数の違い、サイズ違いのパッケージが複数販売されています。
カリタのペーパーフィルターの種類
台形ドリッパー用のペーパーフィルターは大きさが101〜104まであり、それぞれ1〜2人用、2〜4人用、4〜7人用、7〜12人用という風に数字が大きいものほどペーパーフィルターの大きさも大きくなります。また、ドリッパーも同様に101〜104のサイズで販売されているので、この数字が一致するものがぴったりのサイズのものとなります。
入り数は40枚、50枚、100枚の物があります。
カリタ独自のドリッパー規格であるウェーブシリーズ専用のペーパーフィルターで”ウェーブフィルター”と呼ばれます。サイズは1〜2人用と2〜4人用の2サイズで、それぞれ155と185という数字が振られています。
ウェーブフィルターのペーパーフィルターは、側面が20個の波打つような形のヒダとなっており、底面は丸く平らになっています。20個のヒダによってドリッパーとの接触面が少なくなり、お湯がたまらずに素早いドリップを実現しています。
ドリッパー用のペーパーフィルターのほかに、丸い円形のペーパーフィルターも販売しています。こちらはカリタの製品ですが、カリタの製品用というよりはビアレッティのマキネッタに使用したり、水出しコーヒーの抽出の際にコーヒー粉の上に置いたりする用途で使用します。
ハリオ
ハリオのペーパーフィルター
ハリオのペーパーフィルターは、円錐形のドリッパーに合わせた形のものが販売されています。基本的な種類は1パターンのみですが、特殊な形のペーパーフィルターも販売されています。
ハリオのペーパーフィルターの種類
01〜03(1〜2杯、1〜4杯、1〜6杯用)の3サイズでホワイトとブラウンが用意されています。入り数は40枚、100枚の2種類があります。
2羽の鳥のつがいの形をした遊び心のあるペーパーフィルターです。ペーパーフィルター自体の品質には代わりがありませんが、大切な誰かと飲むコーヒーを淹れるときにはピッタリでしょう。サイズは02(1〜4杯用)のみとなります。
コーノ
コーノのペーパーフィルター
コーノのペーパーフィルターは円錐形ドリッパー用のものが販売されています。他メーカーと同じようにパルプでできたものと、コットンでできたフィルターの2種類が販売されています。
コーノのペーパーフィルターの種類
1〜2人用、1〜4人用、10人用の3サイズがあり、入り数は40枚と100枚のものがあります。ホワイトとブラウンが用意されていますが、10人用のペーパーフィルターはホワイトのみとなります。
パルプではなくコットンでできたペーパーフィルターです。あっさりとした味に抽出することができます。パルプではないので、ホワイトのみとなります。
KINTO(キントー)
KINTOのペーパーフィルター
KINTOの販売するペーパーフィルターは、自社の”SLOW COFFEE STYLE”のブリューワーに合わせた形のペーパーフィルターです。ハリオやコーノと同じ、円錐形ドリッパー用のペーパーフィルターとなります。
KINTOのペーパーフィルターの種類
ペーパーフィルターの種類は1つで、サイズ違いの2パターンのみとなります。他と少々異なり、パルプとコットンを使用して作られています。どちらも60枚入りです。
Aerobie(エアロビー)
Aerobieのペーパーフィルター
Aerobieが販売しているペーパーフィルターは、カリタの丸いペーパーフィルターのような、自社の”エアロプレス”専用の丸いペーパーフィルターのみです。もともとフリスビーのメーカーなので、必要最低限の商品展開しかしていないようです。
Aerobieのペーパーフィルターの種類
エアロプレス用ペーパーフィルター。350枚入りです。
bonmac(ボンマック)
bonmacのペーパーフィルター
bonmacは円錐形、台形のドリッパー両方を販売していることから、ペーパーフィルターも円錐形、台形の両方が用意されています。また、メリタと同じように竹の繊維を使用したペーパーフィルターも販売しています。
注意点としては、bonmacはどちらかと言うと法人向け、小売店向けの販売をしているので、1ロット単位(100枚入り×20袋)の販売も目立ちます。ネットで購入するときは数と値段に気をつけてください。
bonmacのペーパーフィルターの種類
円錐形のペーパーフィルターは、bonmacの製品名ではV型とされています。ホワイト・ブラウンのカラーと、1〜2杯用、1〜4杯用がよういされており、100枚入りのみの販売です。
台形のペーパーフィルターはブラウンのみの取扱です。サイズは1〜2杯用、2〜4杯用、4〜6杯用で用意されており、40枚と100枚入りで販売されています。
bonmac バンブー配合無漂白フィルター CF-100BAM 【1~2杯用】 100枚入り×10個パック #858511 |
竹繊維が1%織り込まれたペーパーフィルターです。ブラウンのみ、1〜2杯用、2〜4杯用、4〜6杯用の3サイズで、それぞれ100枚入り。
さいごに
自分好みのペーパーフィルターを探そう
各メーカーの販売するペーパーフィルターの紹介でした。ここで紹介した商品以外にもまだまだ種類があるので、探してみてください。
また、メーカー純正品以外も含めるともっと多くのペーパーフィルターが存在します。ペーパーフィルターの品質も美味しいコーヒーを飲むためには大切な要素のひとつですので、自分にあったペーパーフィルターを探してみると、コーヒーがもっと面白くなるかと思います。是非色々探してみてください。