コーヒードリッパー

金属フィルターの特徴を知って、コーヒーを美味しく淹れよう!

【2018-11-01】

コーヒーの金属フィルター

コーヒーフィルターについて

フィルターの役割

プアオーバーでコーヒーを淹れる場合、必ず必要なものがあります。それは、挽いたコーヒー豆とその中を通過してコーヒーとなったお湯とを切り分けるフィルターです。コーヒーとは、お湯を挽いたコーヒー豆とフィルターで濾過することによって抽出されます。つまり、挽かれたコーヒー豆とお湯の切り分け役であるフィルターがあるからこそ、コーヒーを淹れることが出来ると言えるでしょう。

コーヒーフィルターもコーヒーの味わいに影響を与える要素の一つです。そして、その味わいに影響する要因となるのがコーヒーフィルターの材質です。

ペーパー、ネル、金属フィルター

コーヒーのフィルターには主に3種類の材質があります。一番基本となるのは紙で出来たペーパーフィルターです。木材パルプで出来ており、木の繊維が絡まったような外観です。次に、ネルフィルターです。ネルは洋服にも使用されるフランネルの事で、ウールや綿等の繊維で出来た布のフィルターです。最後に金属フィルター。これは、細かいメッシュ状になったステンレス等の金属で出来ています。

それぞれフィルターの材質や形状が異なるため、それによって抽出されたコーヒーの味わいにも違いが出てきます。ペーパーフィルターやネルフィルターが肉眼で見えないような、液体を通す程度の小さな穴しか空いていないのに対して、金属フィルターは目に見えるくらいの大きさの穴が空いています。この大きめの穴を通してコーヒーが抽出されることで、ペーパーフィルターやネルフィルターとは大きく異なる味わいのコーヒーを楽しむことが出来ます。

今回は、そんな金属フィルターのについて紹介していきたいと思います。

金属フィルターの特徴

コーヒーオイルが抽出できる

金属フィルターでコーヒーを淹れた場合の最大の特徴は、コーヒーオイルが抽出される事です。コーヒーオイルとはその名の通りコーヒー豆の持つ油分の事で、深煎りで焙煎されたコーヒー豆の表面がテカテカしているのはコーヒーオイルがにじみ出ているためです。

コーヒーオイルは、コーヒー豆が本来持つ香りをより感じさせてくれる成分です。金属フィルターは材質がステンレス等の金属であるため、コーヒーオイルをフィルターが吸収すること無く抽出する事ができます。そのため、金属フィルターで淹れたコーヒーはペーパーフィルターやネルフィルターよりもコーヒーオイルの含有量が多いコーヒーとなり、より一層コーヒーオイルの豊かな香りを楽しむことができるのです。

紙を使用しないのでエコ

金属フィルターはペーパーフィルターのように使い捨てではありません。挽いたコーヒー豆を金属フィルターに直接入れて、お湯を注いで、コーヒーを淹れ終わったらゴミ袋やゴミ箱にコーヒーのカスだけ捨てて、洗ってまた利用します。紙を使用しないので、気持ちエコロジーです。いや、洗剤を使用するのであまり変わらないですかね・・・。

コーヒーに微粉が混じる

金属フィルターは、中挽き程度に挽いたコーヒー豆ならこぼれ落ちることは無い程度の、肉眼で穴が空いているのが十分に分かるメッシュの荒さです。そのため、コーヒー豆を挽いたときに出る細かい微粉がコーヒーに混じります。フレンチプレスでコーヒーを淹れたことがある人はイメージがつくかと思いますが、コーヒーカップの底に抽出時にコーヒーに混じって入り込んだ微粉が沈殿するため、飲み終わりの飲み心地がザラついてあまり良くありません。

細挽きに出来ない

前述したように、金属フィルターはペーパーフォルターやネルフィルターと比較すると目の荒いステンレス等のメッシュで出来ているため、細挽きのコーヒー豆を入れるとメッシュの隙間から漏れてしまいます。そのため、中挽き以下のコーヒー豆では基本的に使用できないものと思って良いでしょう。

ただ、極端に細挽きでない場合であれば、金属フィルターの製品によっては使用することも可能かもしれません。しかし、やはりメッシュの隙間から挽いたコーヒー豆が漏れてしまう事には変わりがないのでオススメは出来ないでしょう。

金属フィルターの製品

意外と多い?金属フィルター

金属フィルターの良い部分と悪い部分について把握したところで、実際に販売されている金属フィルターの製品についても見ていきましょう。

HARIO (ハリオ) ドリッパー カフェオール コーヒー ドリップ 1~4杯用 ブラック CFOD-02B

コレス ドリッパー ゴールドフィルター コーヒー 2-4カップ用 C245 C245

有名どころでは、ハリオがステンレスの金属フィルター版V60ドリッパーを、cores(コレス)がゴールドフィルターを販売しています。ゴールドフィルターはステンレスのメッシュを金メッキしたもので、特に目を引きます。

どちらもコーヒー界隈では有名なメーカーなので、初めての金属フィルターを購入する場合、このあたりを購入すれば間違いは無いでしょう。

キントー ステンレスフィルター SCS-02-SF 2cups 27624

コーヒードリッパー ステンレスフィルター 蜂窩状コーヒーフィルター 2層メッシュ 二重構造ステンレスフィルター 紙フィルター不要 ペーパーレスコーヒーフィルター 再利用可能 コーヒースプーンと洗浄用ブラシ付き 1/4杯用 【改良版】

キントーはキッチン用品のメーカーですが、コーヒーのドリッパーにも力を入れているため、キントーのステンレスフィルターも外さないでしょう。また、金属フィルターのジャンルについては聞いたことが無い名前のメーカーが似たような見た目の製品を販売しているので、購入前によく確認しておきましょう。

【国内正規品】 BODUM ボダム POUR OVER コーヒーメーカー 500ml コルク 金属フィルター 11592-109

パール金属 コーヒードリッパー ステンレスフィルター 18-8 ファントゥメイク HB-2934

変わり種としては、フレンチプレスの大手メーカーのbodum(ボダム)がステンレスフィルターとサーバーがセットになったドリップセットを販売しています。プアオーバーのジャンルでbodumはあまり聞き慣れませんが、フレンチプレスの技術を活かした製品となっているでしょう。

また、キッチン用品でおなじみパール金属もステンレスフィルターを販売しています。コーヒー関連のメーカーではありませんが、金属加工としては技術のあるメーカーかと思いますので、試してみる価値はあるかもしれません。

当たりハズレあり

何点か金属フィルターを挙げてみましたが、少し前に書いたとおり、コーヒー器具のメーカーではないメーカーも金属フィルターを製造し販売しています。そのせいか、金属フィルターによっては目詰まりしてコーヒーの抽出が上手くいかなくるものもあるので、あまり聞き慣れないメーカーの製品を購入するときは注意しましょう。

金属フィルターでコーヒーをより楽しむ

ペーパーフィルターと使い分けてアクセントに

コーヒーの金属フィルターの紹介でした。金属フィルターを使用して淹れたコーヒーは、ペーパーフィルターやネルフィルターよりもダイレクトに、コーヒー豆の持つ風味を楽しむことが出来ます。ペーパーフィルターでしかコーヒーを淹れた事が無い方は、是非この機会に1つ所持しておくと良いかと思います。フィルターを使い分けることで同じコーヒーでも違った味わいを感じることが出来るので、普段はペーパーフィルターで、 週末は金属フィルターで、など、アクセントをつけてみるのも良いかもしれません。

金属フィルターで、コーヒーをより一層楽しく、美味しく飲みましょう。