アイス・水出し・既成品も。夏に美味しい冷たいコーヒーの楽しみ方
【2018-06-27】
【2018-09-16】
夏のコーヒーの楽しみ方
毎日欠かさずコーヒーを飲むくらいコーヒーが好きな人は、暑い季節でも寒い季節でも関係なくコーヒーを飲むでしょう。でも、季節によっては温かいホットコーヒーを飲むのが億劫になることもあるかと思います。つまりは暑い季節、そう夏です。
ホットコーヒーは美味しい。でも夏にはちょっと・・・。
コーヒーが好きで飲まない日は無い、という方でも、真夏に温かいホットコーヒーを飲み続ける人は多くないと思います。コーヒーはホットで飲むのが本来の姿で、それが一番美味しいと思うのですが、暑い気温には勝てず、気温が上がるに連れてアイスコーヒーなどの冷たいコーヒーにシフトする人も多いのではないでしょうか。
夏にホットコーヒーを飲むと、飲んだ直後は体温も自然と上がりますし、よほどクーラーの効いた場所や極端に寒がりの人でない限り、余計に汗をかいてしまうでしょう。ただでさえ居るだけで暑いのに、熱い飲み物を飲んで体を熱くするのはあまり良いとは言えません。
夏はやっぱり冷たいコーヒー!
そうなると、毎日のコーヒーも夏の間は冷たいコーヒーがメインとなるでしょう。ただ、一口に冷たいコーヒーと言っても淹れ方にはいくつかの方法があり、それぞれの淹れ方によってホットコーヒーとは違った味わいを感じさせてくれます。ここでは、夏のコーヒーシーンを盛り上げてくれる冷たいコーヒーの淹れ方を紹介していきたいと思います。
冷たいコーヒーは世界標準ではない!?
ちなみに、日本人にとってはコーヒーを冷やして飲むのは馴染み深いですが、世界基準で言うとあまりポピュラーではなく、比較的最近世界的に認知された飲み方です。そのため、海外でアイスコーヒーを注文した場合、国によってはアイスが入ったアフォガートのようなコーヒーが出てきたり、コーヒー味のアイスが出てきたり、砂糖がたっぷりの冷たいコーヒーが出てきたりと、全く異なったものが提供されます。また、コーヒーと言った場合にドリップコーヒーを指すのではなく、エスプレッソを指すのが一般的なイタリアなどでは、そもそも冷やしたコーヒーを飲まない・提供していない場合もあります。
冷たいコーヒーの王道、アイスコーヒー
冷たいコーヒーの基本といえば、ドリップしたコーヒーをそのまま冷やしたアイスコーヒーでしょう。冷たいコーヒーを味わう方法の中でも、よりホットコーヒーに近い味わいで楽しめるのがメリットです。
冷たいコーヒーの定番
ホットで入れたコーヒーをそのまま冷やすアイスコーヒーは、冷たいコーヒーの定番と言えるでしょう。アイスコーヒーを淹れるとき、コーヒー淹れるところまではホットコーヒーと違った方法を取る必要がありませんので、挑戦しやすいのも良いところです。
アイスコーヒーの淹れ方
アイスコーヒーの淹れ方は至ってシンプルです。ペーパーフィルターを使用したドリップやネルドリップ、フレンチプレスなど好みの方法でホットコーヒーを抽出したら、あとはそれを冷やすだけ。冷やす方法は主に2種類あり、一つは淹れたてのホットコーヒーを直接氷を敷き詰めたグラスに注ぐ方法、一つは冷蔵庫や冷凍庫など、温度の低いところに入れて冷やす方法です。
自宅でアイスコーヒーを淹れる場合は、基本的にホットコーヒーを氷の入ったグラスに注ぐ方法が手軽で一般的です。ですが、予想できる通り、氷に淹れるためコーヒーの濃度は薄くなります。逆に、冷蔵庫や冷凍庫などで冷やす場合はコーヒーが薄くなる心配はありませんが、自宅で行う場合には冷却に時間がかかり、また熱いコーヒー冷蔵庫に入れた場合庫内温度が上昇するため、その他の庫内の食品に影響が出る可能性があります。
両方のメリット・デメリットを考慮すると、自宅でアイスコーヒーを淹れる場合のオススメは、ホットコーヒーを氷の入ったグラスに注いで作る方法です。また、可能であればホットコーヒーを淹れ終えた後に氷の入ったグラスに改めて注ぐのではなく、直接氷の入ったグラスにホットコーヒーをドリップすることで、抽出後すぐに冷却されて締まった味わいのアイスコーヒーを楽しむことが出来ます。
アイスコーヒーには深煎りのコーヒー豆を使用したほうが良いというのが一般的ですが、浅煎りのコーヒー豆であっても美味しく淹れることは可能で、ポイントとしてはコーヒー豆の使用量を多くすることです。こうすることで、氷でコーヒーが薄まってしまう分をカバーし、浅煎りのコーヒー豆であっても本来の味わいに近い濃いアイスコーヒーを作ることが出来ます。
もちろん、氷を使用しないでコーヒーの冷却を行う方法でも美味しいコーヒーを淹れることが出来ます。環境が許すのであれば、こちらもぜひ挑戦してみてください。
アイスコーヒーの特徴
アイスコーヒーは、味はコーヒー豆によって異なりますが、冷やしてコーヒーを味わう方法でも最もホットコーヒーに近い味わいです。なるべくいつも飲んでいるコーヒーと同じ味わいが良い、という人はホットコーヒーを冷却して飲むアイスコーヒーをオススメします。ただし、氷を入れるため、ゆっくり飲んでいると薄くなってしまうので注意しましょう。
また、前述の通りほとんど通常のホットコーヒーを淹れる手順と変わりがありませんので、手間がかかりません。専用の器具も要らず、追加で必要なのは氷のみとお財布にも優しいのが特徴です。
ちょっとズボラな人へ、浸漬法の水出しコーヒー(ダッチコーヒー)
冷たくて美味しいコーヒーが飲みたい、・・・極力楽な方法で。そんな方は浸漬法の水出しコーヒー(ダッチコーヒー)がオススメです。
水につけておくだけ、簡単冷たいコーヒー
浸漬法の水出しコーヒーとは、挽いたコーヒー豆を水につけておいてコーヒーを抽出する方法を指します。お湯ではなく水で抽出を行うため、しっかりとした味のついたコーヒーを抽出するには時間がかかりますが、コーヒー豆を挽いて水につける以外の作業が必要ないため、非常に簡単に冷たいコーヒーを淹れることが出来ます。
浸漬法水出しコーヒーの淹れ方
浸漬法の水出しコーヒーは水で抽出を行うため、コーヒー豆は細めの挽き具合のものを使用します。水出しコーヒー専用の容器がある場合は、挽いたコーヒー豆をストレーナーにセットして水を入れて冷蔵庫に入れて待つだけ。専用の容器がない場合でも、ガラス等のピッチャーに水を入れ、挽いたコーヒー豆をお茶パックやだしパックに詰めて、水を張ったピッチャーに投入して冷蔵庫で冷やしてもOK。もちろん、水は浄水を使用します。
浸漬法の水出しコーヒーを何度も飲む場合は、上記のような水出し専用のコーヒーポットがあると便利です。
専用の道具がない場合でも、だしパックなどを使用することで浸漬法の水出しコーヒーを抽出することが出来ます。ただし、こちらの場合は袋を完全に閉じることが出来ないため、コーヒー粉が少し水中に離散する場合があります。そのため、コーヒー粉を詰めたパックを水に沈めるときは静かに沈めるようにしましょう。
フレンチプレスを使用して水出しコーヒーを作る方法もあります。こちらは一度に淹れられる量がフレンチプレスのサイズによって異なりますが、フレンチプレスでコーヒーを淹れるときにお湯ではなく水を注ぐようにするだけなので、非常に手軽に浸漬法の水出しコーヒーを淹れることが出来ます。
また、直接コーヒー豆を水の中に入れて、飲むときにペーパーフィルターで濾して水出しコーヒーを抽出する、という方法もありますが、こちらは濾すときに目詰まりしてなかなかコーヒーの抽出が進まなくなるため、基本的にオススメはしません。
なお、浸漬法の水出しコーヒーは、最低8時間ほどは水に浸しておく必要があるので、飲みたいときに飲めるように、事前に余裕を持って作っておきましょう。
浸漬法水出しコーヒーの特徴
浸漬法の水出しコーヒーは、手軽なわりに意外としっかりした味わいの冷たいコーヒーとなります。水で抽出を行うため時間がかかり、アイスコーヒーよりも薄味になりがちですが、コーヒー豆の個性を感じることが出来ます。また、水で抽出するコーヒーはお湯で抽出するコーヒーとは違い、カフェインが抽出されにくいため苦味が少なめのまろやかな味わいになり、同じ冷たいコーヒーでもアイスコーヒーとは違った表情を見ることが出来ます。
ちなみに、浸漬法の水出しコーヒーのコーヒー豆の使用量の目安は、一般的に1リットルあたり70g〜100gと多めです。コーヒー豆の消費量が通常のホットコーヒーを淹れるのと比べると多くなってしまうため、コスト面では優れているとは言いにくいでしょう。ですが、もっと少なくてもそれなりの味の濃さのコーヒーを抽出することができるため、自分にあったコーヒー豆の使用量を探すのが良いでしょう。
濃厚で本格的な味わい、点滴で淹れる水出しコーヒー
アイスコーヒーとはまた違った、浸漬法の水出しコーヒーよりも味わい深いコーヒーを飲みたい方には、水を一滴ずつ滴下し、じっくり時間をかけて抽出する点滴式の水出しコーヒーをオススメします。
一滴一滴、じっくりとコーヒーを抽出する
水出しコーヒーのもう一つの方法として、ゆっくりと時間をかけて、水を一滴ずつ点滴のように滴下して水出しコーヒーを淹れる方法があります。決まった呼び名はありませんが、主にダッチ式、点滴式、もしくはダッチコーヒーと呼ばれます。ちなみに、ダッチコーヒーは水出しコーヒー全般を指す場合もあります。
点滴でコーヒーを淹れるこの方法では、主に縦に長い専用の抽出器具を用いてコーヒーを抽出します。この抽出器具は一般的なものだと大まかに、水を入れるボール、水の滴下速度を調整するコック、コーヒー粉を入れるボール、抽出されたコーヒーを受けるサーバーで構成されていますが、家庭用に簡略化されているものもあります。
点滴式水出しコーヒーの淹れ方
点滴式の水出しコーヒーを淹れるには、専用の器具を使用します。専用の器具は主に上段、中段、下段に分かれていて、上部のボールに水を入れて、コックで水の滴下速度を調節し、中段のコーヒー粉を入れるボールに細挽き〜中細挽きのコーヒー粉を入れてろ紙を被せたら、あとは一番下のサーバーにコーヒーが抽出されてくるのを待つだけ。抽出時間は水の滴下速度や抽出したい量によりますが、短くても8時間ほどはかかるでしょう。
ただし、専用の器具というのがネックで、家庭用の簡素なものは安いですが、水の滴下速度が調節できないなど機能が不十分だったり、一般的なものはそもそもの値段が高額であったりと、かゆいところに手が届きません。
MY DUTCH COLD DRIP BREWER M350 (ホワイト) マイダッチ コールドブリュワー 水出しコーヒー |
イワキのウォータードリップサーバーは求めやすい価格ですが、点滴の速度を調節することが出来ません。ですが、点滴式の水出しコーヒーがどのようなものか試してみたい、という方はまずこちらを試してみるのが良いでしょう。
マイダッチ コールドブリュワーは価格が少し上がりますが、1万円前後の価格で点滴の滴下速度の調節機能が着いているため、点滴式の水出しコーヒーをもっと楽しみたいという方にはこちらが良いでしょう。
夏の時期にコーヒー豆の販売店やカフェに行くと、上記のような点滴式の水出しコーヒーの抽出器具が置いてあったりします。サイズ感はまちまちで、家庭でも使用できるサイズから一度に数リットルの水出しコーヒーを淹れられるようなとても大きなサイズの物があり、値段は数万〜数十万円程度と、業務用という位置づけが強い製品です。
大型の点滴式水出しコーヒー抽出器具は少々手の届きにくい価格ですが、点滴速度の調節はもちろん見た目も非常にこだわって作られていて、見ているだけで面白い、置いてあるだけで映えるような外観となっていて、所有したいと思わせる心くすぐる製品です。
点滴式水出しコーヒーの特徴
点滴で淹れた水出しコーヒーは、コーヒー粉を水につけて抽出する浸漬法で淹れたコーヒーよりも濃厚で、独特な風味を持つコーヒーになります。一滴一滴、コーヒー粉に染み込んだ水がコーヒー粉中で内包できなくなり、限界を超えて押し出される事で抽出されるため、水であっても濃厚な味わいのコーヒーを淹れることが可能です。また、浸漬法と同様にお湯で入れる場合よりもカフェインが少なくなるため、苦味は少なめになります。
点滴式の水出しで淹れたコーヒーの香りは、お酒を思わせる芳醇な香りになります。飲むときの香りと、口に含んだときのまろやかで濃厚な味わいは、ホットコーヒーとは別の飲み物と言えるくらい違った表情の味わいです。
既成品も侮れない!コーヒー豆専門店の夏のコーヒー製品
自分で冷たいコーヒーを淹れるのも良いですが、コーヒー製品のメーカーやコーヒー豆の専門店が製造・販売するコーヒー製品も種類豊富で個性的なものが揃っています。コーヒーを淹れる時間がとれないときのために、常備してみては如何でしょうか。
カフェオレの素を使ってアイスカフェオレ
カフェオレの素とは、牛乳で3〜4倍で割って飲む、濃縮されたコーヒーです。
コーヒー豆の専門店として有名な丸福珈琲店や、猿田彦珈琲などもカフェオレの素を販売しています。デカフェされたカフェオレの素もあるので、カフェインが取れない方でもカフェオレを楽しむことができます。
また、カフェオレの素をかき氷にシロップ代わりにかけて食べるなど、カフェオレのベース以外の様々な用途でも楽しむことができるので、とりあえず1つ持っておくと便利です。
コーヒー専門店のアイスコーヒー
カフェオレではなくストレートで冷たいコーヒーを飲みたい場合は、紙パックや瓶詰めのアイスコーヒーを利用しましょう。
ストレートのアイスコーヒーは、先程名前の挙がった丸福珈琲店、猿田彦珈琲の他にも、茨城県を中心に展開するサザコーヒーや、コーヒー豆の輸入・焙煎・販売等を行うミカド珈琲など、多くのコーヒー専門店が製造・販売を行っています。ここにあるものだけではなく、夏になるとコーヒー豆の販売店の多くでお店独自のアイスコーヒーを販売しているので、近所のコーヒー豆販売店にもぜひ足を運んでみると良いでしょう。
コーヒーは飲むだけじゃない。コーヒーゼリーにしても○
ホットコーヒーでは難しいですが、冷たいコーヒーであれば、そのまま飲む以外にもコーヒーゼリーとして楽しむ方法があります。
カフェオレの素、アイスコーヒーに続いて、コーヒーゼリーも丸福珈琲店は販売しています。また、コーヒー専門店では珍しいプリンとのセットもあります。
アイスコーヒー同様、コーヒー豆専門店の店舗に足を運べばまた違いますが、コーヒーゼリーをネット上で販売しているコーヒー豆専門店は多くありません。それでもスーパーで買えるようなコーヒーゼリーではなく、もっと本格的な美味しいコーヒーゼリーが食べたい!という場合には、美味しいコーヒー豆とコーヒーゼリーの素を買って自分で作ってしまう、という手もあります。
コーヒーゼリーの素を使えば、自分の好きなコーヒー豆でコーヒーゼリーを作ることができるので、また楽しみも増えるでしょう。
コーヒー好きの人へのお中元にも
コーヒー製品のギフトセットは、コーヒーが好きな方へ、夏のお中元として送るのにも最適です。
瓶詰 アイスコーヒーギフト KOUFUKUYA ICE COFFEE LIQUD 2本ギフトセット(ビター/無糖)500ml (ビター&スイート/無糖) |
夏には夏のコーヒーを飲もう
コーヒーはお湯で淹れた温かいホットコーヒーで飲むのがやはり美味しいのですが、水で淹れた水出しコーヒーやホットコーヒーを冷やして飲むアイスコーヒー、デザートとして食べるコーヒーゼリーもまたそれぞれの美味しさがあります。
夏だからこそ美味しい、冷たいコーヒー
ホットコーヒーも冷たいコーヒーも一年中飲むことは出来ますが、やっぱり冬には冷たい飲み物よりも温かい飲み物でホッとしたくなりますし、夏には冷たい飲み物で汗ばんだ体をクールダウンしたくなるものです。それぞれの季節に合ったコーヒーの楽しみ方があり、暑くなる夏だからこそ冷たいアイスコーヒーや水出しコーヒーを美味しく、最大限楽しむことが出来るのです。
夏のコーヒーを楽しもう!
コーヒーの楽しみ方は自由です。季節によって、気分によって淹れ方を変えて飲むことが出来ます。夏の暑い時期は好みの方法で淹れた冷たいコーヒーで、夏のコーヒーライフを存分に楽しみましょう!