マキネッタ(モカエキスプレス)で美味しいモカコーヒーを淹れよう
【2018-05-11】
【2018-09-29】
マキネッタについて
”マキネッタ”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。殆どの人にとってはあまり聞き慣れない言葉だと思います。まずはマキネッタとは何か、ということろから見ていきたいと思います。
マキネッタとは？
マキネッタはコーヒーを入れる道具の一つです。取っ手の付いた縦長の、コーヒーポットに似た風貌で、水と挽いたコーヒー豆を中に入れてコンロなどで直火にかけ、コーヒーを抽出します。一言で言うならば直火式のコーヒーメーカーです。
マキネッタの有名な製品といえばビアレッティ(Bialetti)というメーカーのモカエキスプレスという製品です。マキネッタやモカエキスプレスという単語にピンと来なかった方でも、上の写真に写っている銀色のアルミボディのコーヒー器具を雑貨屋などで見たことがある人もいるかと思います。また、マキネッタにもメーカごとにいくつか製品はありますが、基本的にはマキネッタ＝ビアレッティのモカエキスプレスという認識で良いでしょう。
圧力でコーヒーを淹れる
マキネッタの内部は下段・中段・上段の3層になっていて、下段に水、中段に挽いたコーヒー豆を入れてコンロで熱する事で上段にコーヒーが抽出されます。下段の水が加熱する事で水蒸気となり、それによって発生する圧力でお湯が上に押し上げられ、挽いたコーヒー豆の層を通ってコーヒーとなるのです。このように、マキネッタは圧力を用いてコーヒーを抽出します。圧力を加えてコーヒーを抽出すると聞くと、なんだかエスプレッソマシンのように思えますが、エスプレッソマシンのように意図的に圧力を溜め込んでから送り出すという方法ではないため、エスプレッソマシンと比較すると加えられる圧力は弱くなっています。
マキネッタでコーヒーを淹れる
マキネッタでは、挽いたコーヒー豆と水を入れて火にかけるだけでコーヒーを淹れることが可能です。実際にコーヒーを淹れるための工程を見てみましょう。
マキネッタの構造
出典：©wikipedia
上の図のように、マキネッタは上段・中段・下段の3層構造になっています。本体の下段は水を入れるボイラー部分(A)、中段は挽いたコーヒー豆を詰めるフィルター部分(B)、上段は抽出されたコーヒーを受けるサーバー部分(C)です。
下段の熱された水が水蒸気になり、その圧力でお湯が押し上げられると中段の挽かれたコーヒー豆の層を通ってサーバーに吹き出すようにコーヒーとして抽出される、という仕組みです。
水とコーヒーを詰める
マキネッタでコーヒーを淹れるには、まずボイラーに規定量の水を入れます。次に、フィルター部分に細挽きのコーヒー豆をセットします。このとき、コーヒー豆は深煎りのものを、挽き具合はエスプレッソ用のコーヒー豆のように、なるべく細挽きが良いでしょう。また、挽いたコーヒー豆はフィルターいっぱいに詰めて、ちゃんと濃い味のコーヒーが抽出されるようにします。
フィルターをボイラーにセットして、上からサーバーをセットしたら抽出準備完了です。
火にかける
セッティングしたマキネッタを火にかけます。このとき、マキネッタが小さすぎて五徳に乗らない可能性があります。そういった場合には、五徳に小さな鍋などを載せることが出来るようにする補助用の五徳や焼き網を用意する必要があるので注意が必要です。また、マキネッタは基本的にIHには対応していませんので、購入時はその点についても確認するようにしましょう。
マキネッタを火にかける際はマキネッタ本体よりも火が大きくならないように注意し、弱火〜中火で火にかけていきます。
コーヒーの抽出〜完了
マキネッタを火にかけて少し待つと、「コポコポ」といった感じの音が聞こえてきます。これはボイラーの水が圧力で上に押し上げられ、コーヒーの抽出が始まった合図で、ここから徐々にコーヒーが抽出されていきます。ボイラー部分の水が上がりきる、つまりコーヒーの抽出が終わると、今度は「シューッ」といった音が出るようになるので、その音が聞こえてきたら火から下ろしましょう。水が上がりきった後の加熱しずぎは禁物です。
マキネッタを火から下ろしたら、カップに注いでコーヒーの抽出は完了です。ここで、マキネッタは圧力を加えてコーヒーを淹れることから抽出されたコーヒーはエスプレッソだと思われがちですが、マキネッタで淹れたコーヒーはモカコーヒーと呼ばれ、実はエスプレッソではありません。エスプレッソの定義にもよるかもしれませんが、モカコーヒーとエスプレッソではそもそも抽出時に加える圧力に大きく差があり、それによって味わいも違いますので、区別してマキネッタで淹れたコーヒーをエスプレッソとは呼ばずにモカコーヒーと呼ぶのかもしれません。
モカコーヒーの味わい
マキネッタで淹れたモカコーヒーは、使用する水の量に対してコーヒー豆の使用量が多く、かつ圧力を加えての抽出であるため濃厚な味わいで、普段からブラックのコーヒーを飲んでいる人であっても、刺激の強い味わいに感じるでしょう。使用するコーヒー豆の焙煎度や種類によっても異なりますが、ハンドドリップで淹れたコーヒーよりもコーヒー豆の持つ風味・果実感が強く感じられ、より強くコーヒー豆の個性を感じ取ることが出来ます。
モカコーヒーはストレートで飲んでも良いですが、一般的なエスプレッソの飲み方のように砂糖を加えて飲んだり、お湯で割って飲んだり、飲み方のバリエーションが広がるのも良いところです。
マキネッタでコーヒーを淹れよう
マキネッタで淹れるモカコーヒーの味わいは、コーヒーライフをより楽しいものにしてくれます。マキネッタに興味が沸いて購入を検討している方は、以下を購入の際の参考にしてみて下さい。
マキネッタの種類
マキネッタは複数のメーカーで製造・販売がされていますが、冒頭に書いたように、マキネッタと言ったらビアレッティというメーカーのモカエキスプレスです。マキネッタはコーヒーのドリッパーなどと比較すると製品を販売するメーカーの種類は少なく、ビアレッティ以外に信頼出来るメーカーも無いため、間違いない製品を選びたいならビアレッティの製品一択でしょう。
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定番のモカエキスプレスは、アルミボディで1カップ用から18カップ用まで幅広いサイズのラインナップを取り揃えています。特にこだわりがなく、とりあえずマキネッタが欲しい人はこちらから好みのサイズを選んで購入するのが良いでしょう。
また、ビアレッティではモカエキスプレス以外にもマキネッタの種類があります。円柱のような形をした”ヴィーナス”はステンレスボディで、マキネッタとしての基本的な性能は変わりませんが、材質にこだわりたい人はこちらを選んでも良いと思います。
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その他にもビアレッティのマキネッタには種類があります。”ブリッカ”はモカエキスプレスの上位版で、抽出の最後に強い圧力を加えることでエスプレッソのようなクレマを抽出することができるマキネッタです。モカエキスプレスで淹れたモカコーヒーではしっかりとしたクレマを抽出することが難しいですが、ブリッカではそれが可能となり、より美味しいモカコーヒーを淹れることが可能です。
モカフィアメッタはカラーリングがされたマキネッタで、デザイン性を重視する方にオススメです。
 | エスプレッソメーカー（ミニエキスプレス） 2カップ用 直火式【BIALETTI（ビアレッティ）/MINI EXPRESS 2cup用】 1284 |
少し変わった噴水のような形のマキネッタでミニエキスプレスというものもあります。これは直火にかけながらカップに直接モカコーヒーを抽出するようになっており、エスプレッソカップ2杯分のモカコーヒーを一度に淹れることが可能です。
持っていると良い道具
マキネッタでコーヒーを淹れるためにはマキネッタ本体も大切ですが、それ以外に揃えておくと便利な道具があります。
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マキネッタは小さいため、一般家庭のガスコンロの五徳に乗らない可能性が高いです。ですので、五徳の上に載せる小さい五徳が必要になります。マキネッタだけを購入していざ使おうと思ったら五徳に乗らなくてお預け、なんて事にならないように、マキネッタの大きさを事前に把握しておき、必要であれば小さい五徳も購入するようにしましょう。
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モカエキスプレスではサイズ表記が1カップ〜となっていますが、これはコーヒーカップやマグカップの1カップではなく、エスプレッソのカップでの1カップの意味です。ですので、エスプレッソカップを持っていない場合はそちらも合わせて購入しておくのが良いでしょう。また、モカエキスプレスにはパッキン等の消耗しやすい部品もあるため、事前にスペアの部品を持っておくと安心です。
マキネッタで手軽に美味しいコーヒーを飲もう
マキネッタは水と挽いたコーヒー豆をセットして火にかけるだけという手軽さで、味わいはしっかりとしたモカコーヒーを淹れることが出来ます。忙しい朝でもしっかりコーヒーを飲みたい、といった場合などは特にオススメです。
マキネッタで淹れるモカコーヒーに興味が沸いた方がいれば、これを機にマキネッタを購入して、ハンドドリップともエスプレッソとも違った、マキネッタを使用して淹れたモカコーヒーだけの味わいを是非試してみてください。