コーヒーの浸漬法と透過法 – 味・抽出器具の違いは? –
【2017-12-31】
【2018-09-29】
コーヒーの抽出方法
コーヒーの抽出方法は大きく分けて2種類
コーヒーの抽出方法というと一番思いつきやすいのが、いわゆるプアオーバー、ドリッパーの上からお湯を注いでコーヒーを抽出する方法ではないかと思います。もう少し考えてみると、フレンチプレスやエアロプレスを使用したコーヒーの抽出や、ポタポタと水を落として抽出する水出しコーヒー、サイフォンを使用したコーヒー、ネルドリップなど、複数の抽出方法が存在します。
抽出方法は2つ以上あるじゃないか、と思うかもしれませんが、これらの抽出方法には共通する点があり、その共通点をもって2種類に分けることができます。その共通点とは、お湯にコーヒーの粉を浸した後に分離して一気にコーヒーを抽出するか、コーヒーの粉にお湯を通して常にコーヒーを抽出し続けるか、という部分です。
これらの方法をそれぞれ浸漬法・透過法と呼びます。
浸漬法
浸漬法に分類される抽出方法
浸漬法は、お湯にコーヒーの粉を一定時間浸した後、2つを分離させてコーヒーを抽出する方法です。浸漬法に分類されるコーヒーの抽出方法・抽出器具には、
- サイフォン
- フレンチプレス
- パーコレーター
- エアロプレス
- メリタのドリッパー
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などがあり、ペーパーフィルターを使用するもの、しないものに限らず、浸漬法に分類される抽出方法・抽出器具があります。
浸漬法の特徴
浸漬法で淹れるコーヒーは、基本的にお湯にコーヒー粉を浸すだけで良いので味が安定しやすく、テクニック入らずで誰でも美味しくコーヒーを淹れることができます。しかし、コーヒーの粉をお湯に浸しすぎることで余計な雑味が出てしまうなど、手軽ですが気をつけなければいけない部分も持ち合わせています。
また、ハンドドリップに使用するドリッパーはいくつかありますが、中でもメリタのドリッパーはこの浸漬法に分類されます。理由はメリタのドリッパーの特徴である一つ穴と抽出方法です。メリタのドリッパーはお湯を一度に注いでコーヒーを淹れるのですが、お湯の出口であるドリッパーの穴が1つしか無いため、長時間お湯にコーヒー粉が浸される事になります。このことから、メリタのドリッパーは浸漬法に分類されます。
透過法
透過法法に分類される抽出方法
対して透過法は、コーヒーの粉にお湯を通し続けて常にコーヒーを抽出し続ける方法です。透過法に分類される抽出方法・抽出器具は、
- カリタのドリッパー
- ハリオのドリッパー
- コーノのドリッパー
- KINTOのドリッパー
- ネルドリップ
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![]() | HARIO (ハリオ) コーヒードリッパー V60 02 セラミック ホワイト コーヒードリップ 1~4杯用 VDC-02W |

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などがあります。透過法の定義上、プアオーバー用のドリッパー全般が該当します。
透過法の特徴
透過法で淹れるコーヒーは、お湯を注ぐ速度によって味わいを変化させることができます。ゆっくり注いでなるべく濃くコーヒーが抽出されるようにしても良いですし、素早く注いであっさりめに抽出することもできます。しかし逆を言うと、安定した味でコーヒーを淹れるためには毎回同じようにお湯を注げるようにならなければならない、という側面も持ち合わせています。
浸漬法と透過法
どちらの抽出方法が良い?
それでは浸漬法と透過法のどちらが良いのか、という部分についてですが、コーヒーを淹れる技術の練度や、シチュエーションによるかと思います。
浸漬法で淹れる場合、比較的コーヒーにつきっきりにならなくても良いので、片手間にコーヒーを淹れなければならないときに向いています。逆に透過法の場合は、コーヒーにお湯を注ぎ続けなければいけないため、片手間で行うのは難しいでしょう。
また、透過法で淹れる際にお湯を常に一定の量で注ぎ続けることができない場合は、浸漬法でコーヒーを淹れたほうが安定した味わいのコーヒーを淹れる事ができるでしょう。ですが、お湯を自在にコントロールして注ぐことが出来るのであれば、コーヒー豆の種類や挽き方に合わせてコーヒーを淹れることが出来る透過法に軍配があがると思います。
まとめ
浸漬法・透過法のまとめ
もう一度、浸漬法と透過法についてまとめると、
浸漬法
- お湯にコーヒーの粉を一定時間浸した後、コーヒー粉とお湯を分離させてコーヒーを抽出する
- サイフォン・フレンチプレス・パーコレーター・エアロプレス・メリタのドリッパー 等
- 手軽に安定した味わいのコーヒーを淹れることが出来る
- 片手間でもコーヒーを淹れることができる
透過法
- コーヒー粉にお湯を注ぎ続けてコーヒーを抽出する。お湯はコーヒーの粉を通過するだけ
- カリタのドリッパー・ハリオのドリッパー・コーノのドリッパー・KINTOのドリッパー・ネルドリップ 等
- 安定した味でコーヒーを淹れるためには練習が必要
- お湯をコントロール出来るようになればコーヒー豆の種類や挽き方に合わせてコーヒーを抽出することが出来る
このような感じでしょうか。どちらも一長一短ありますが、どちらかが秀でていたり劣っているということはありません。気分や状況に合わせてコーヒーの淹れ方を変えてみる、というように使い分けるのがベストかと思います。
さいごに
自宅で飲み比べてみよう
浸漬法と透過法、2種類に大別されるコーヒーの抽出方法についての紹介でした。これから自宅で淹れるコーヒーについて、この2種類の淹れ方を意識して飲んでみて、味の違いを比較してみるとコーヒーライフがもっと面白くなると思います。それぞれの抽出器具をまだ持っていない方も、機会があれば購入して試してみてください。