水によってコーヒーの味わいは変わる。水の硬度について知ろう
【2018-04-04】
コーヒーを淹れる
コーヒーと水
コーヒーは、挽いたコーヒー豆でお湯を濾過することで抽出することができ、コーヒー豆だけではコーヒーにはなりません。コーヒー豆で濾過される液体、コーヒーの場合は水があることで初めてコーヒーを淹れることができます。水はコーヒーの源といっても良いかもしれません。
水の種類とコーヒー
コーヒーには絶対必要な水ですが、水にも種類があります。水は種類で区分けすると硬水と軟水に分けられ、水の硬度の基準に従ってそれぞれ硬水、軟水に分類されます。コーヒー豆にも種類があり、産地によって特徴があるように、水も種類があって、採水地(水の産地)によって硬度が異なり、それぞれ特徴があります。
水の分類について
硬水と軟水
硬水と軟水を区別する基準は、水の中に含まれているカルシウムやマグネシウム等のミネラルの含有量によって決まります。ミネラルの含有量は硬度という形で呼称され、1リットルあたりに何ミリグラムのミネラルが含まれるか(mg/L)という単位で表されます。ミネラルの含有量が多い、つまり硬度が高いものは硬水、低いものは軟水と区分けされます。具体的にどの程度のミネラル含有量で硬水、軟水とそれぞれ分けるのかは、WHOの飲料水水質ガイドラインだと以下のように定義されています。
- 軟水：60mg/L 未満
- 中程度の硬水：60〜120mg/L 未満
- 硬水：120〜180mg/L 未満
- 非常な硬水：180mg/L 以上
ただし、これはあくまで一例で、実際に水の硬度の定義は国や地域によって多少異なります。
日本の水の硬度は？
コーヒーを淹れるとき、殆どの場合浄水器を通した水を沸かしたお湯で淹れると思います。となると、水道水の水の硬度を知る必要があります。日本の水道水の硬度は各都道府県によって異なりますが、おおよそ軟水に分類される硬度となっています。ただし、あくまで全国の平均で、地域によっては硬水に近い硬度の場合もあるようですので、具体的に自身の住んでいる地域の水道水の硬度が知りたい場合は検索してみると良いかもしれません。
水ごとの特徴とコーヒー
硬水の特徴・硬水でコーヒーを淹れた場合
硬水には、以下のような特徴があります。
- 軟水と比較すると飲みごたえがある
- 肉などの洋風煮込み料理に向いている
- 便通が良くなる
これらの特徴の多くは、水に含まれるミネラルが多いことが起因しています。硬水でコーヒーを淹れる、つまりミネラルの含有量の多い水でコーヒーを淹れると、苦味の際立ったコーヒーになります。コーヒー豆の種類に関わらず苦味が出てくるため、苦いコーヒーで目を覚ましたいときやリフレッシュしたいときは硬水でコーヒーを淹れるのが良いでしょう。また、苦味が際立つこともあり、エスプレッソに向いています。
日本の水道水は軟水であるため、硬水が欲しい場合は購入する必要があります。硬水に分類されるミネラルウォーターには以下のような製品が該当します。
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軟水の特徴・軟水でコーヒーを淹れた場合
軟水には、以下のような特徴があります。
- 硬水と比較すると口当たりが軽い
- 和風の煮込み料理に向いている
- 肌に優しい
軟水の場合、硬水とは逆にミネラルの含有量が少ないため、料理に使用する際や肌で触れる場合に触れた相手に与える刺激や影響が少なくなります。軟水、ミネラルの含有量の少ない水でコーヒーを淹れると、コーヒー豆のもつ本来の個性を邪魔せず、やさしい口当たりのコーヒーを淹れることができます。通常、コーヒーを淹れる場合は軟水を使うのが良いでしょう。ミネラル由来の苦味が少なく、その分酸味も引き立つため、スペシャルティコーヒーは軟水で淹れるのがベストです。
水道水が軟水であるため水道水でも十分ですが、いろんな軟水を試したい場合もあるかもしれません。軟水に該当するミネラルウォーターには以下のような製品があります。
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水を変えてコーヒーを変える
水もコーヒーの要素の一つ
コーヒーの味わいを決める要素として、コーヒー豆の栽培された土地、精製方法、焙煎度など様々な要素がありますが、コーヒーを淹れるときに使用する水の種類や品質も味わいを決める要素のうちの一つです。日本の場合は浄水器を通した水道水でも十分ですが、よりコーヒー豆の個性を引き立たせたり、苦味を強く出したいときなどは水の硬度に注目して水を使い分けると言った事も必要になるでしょう。
まずは試してみる
軟水と硬水、水の硬度だけでそれだけ違いが出るのか？と疑問も沸くかと思います。何度か書いていますが、日本の水道水は軟水なので、軟水のミネラルウォーターを試す場合は際立った違いを感じることは出来ないかもしれませんが、硬水、特に硬度の高い硬水で一度コーヒーを淹れてみるとハッキリとした味の変化を感じ取れるでしょう。興味のある方はぜひとも試してみて下さい。