コーヒーミルの種類と最適なミルの選び方
【2018-02-24】
【2018-04-14】
コーヒー豆を挽くことについて
コーヒー豆は挽かなきゃ始まらない
コーヒーを飲むためには、コーヒー豆を細かく砕き、コーヒー豆の成分がお湯に溶け出しやすいようにする必要があります。この事をコーヒー豆を挽くと呼びます。コーヒー豆を挽くことは美味しいコーヒーを飲む為に欠かせない要素です。
普段、既に挽かれているコーヒー豆を購入している人はコーヒー豆はどのようにして挽かれているのか、具体的には分からない方もいるかと思います。ここで少し、コーヒー豆はどのようにして挽くのかについて書いていきたいと思います。
コーヒー豆を挽く方法
コーヒー豆は、コーヒーミルを使用して挽くことが出来ます。コーヒーミルはコーヒー豆を挽くための刃を備え付けた器具で、コーヒーミルの内部にコーヒー豆を投入し、刃を回転させることでコーヒー豆を挽くことが出来ます。また、コーヒー豆を挽く粗さはコーヒーミルについている調整用ダイヤル等を回して変更することが可能で、自分好みの挽き具合でコーヒー豆を挽くことが出来ます。ただし、挽くことの出来る粗さの幅はコーヒーミルによって異なります。
コーヒーミルには、手でハンドルを回してコーヒー豆を挽く手動式のものと、スイッチひとつでコーヒー豆を挽いてくれる電動式の物があります。ここからは、手動式・電動式の特徴とそれぞれの特徴についてご紹介します。
コーヒーミルの種類
手動式コーヒーミル
手動式のコーヒーミルは、本体についているハンドルを回して刃を回転させ、コーヒー豆を挽く器具です。動力は自分自身なので、電源は要りません。製品にもよりますが、電動式のものに比べると比較的安価なので、初めてコーヒーミルを買う方は手動式から、という方も多いようです。また、コーヒーミル自体の外観にこだわったものもあり、一部はインテリアとしても向いています。
電源がいらないので、屋外でも使用することが出来ます。つまり、キャンプなどでも挽きたてのコーヒー豆を使用したコーヒーが飲めるという事です。
安価な電動式コーヒーミル
電動式のコーヒーミルは、価格帯によって外観とコーヒー豆を挽く刃の形状が異なります。電動式のコーヒーミルでも、1万円以内で購入する事ができる安価なものは縦長の円柱のような形状をしていて、殆どの製品はコーヒー豆を挽く刃がミキサーのようなプロペラ式の刃になっています。
電源が必要ですが持ち運べるサイズのものも多いので、屋内であれば外出先にも持ち運んで利用することが可能です。
高価な電動式コーヒーミル
電動式のコーヒーミルでも、1万5000円〜2万円以上する高価な部類に入るコーヒーミルはサイズも大きくなり、重量も製品によりますが5kg程度と手持ちでの持ち運びは難しいサイズとなります。コーヒー豆を挽く粗さが手動式、安価な電動式よりも幅広く調整する事が出来ます。
また、手動式や安価な電動式よりも一度に多くのコーヒー豆を挽くことができ、コーヒー豆の粗さもより均一に挽くことが出来ます。
刃の種類について
コーヒーミルの刃は4種類
これらはの手動式、電動式のコーヒーミルはそれぞれコーヒーミルの刃の形状が製品によって異なり、大まかに臼式、プロペラ式、カット式、コニカル式の4種類に分類されます。刃の形状によってそれぞれ特徴があり、コーヒー豆の挽かれ方も異なります。
臼式刃の特徴
臼式の刃は、2枚の刃でコーヒー豆をすり潰すようにしてコーヒー豆を挽きます。臼の原理ですね。手動式のコーヒーミルや、一部の電動式コーヒーミルはこの形状の刃を使用しています。臼の間隔を調整することで、コーヒー豆を挽く粗さをある程度調整することが可能ですが、細引きには向いていません。挽かれた豆の均一性が良く、微粉の量も少ないのが特徴です。
ただし、手動の臼式刃の場合は、コーヒー豆を均一に挽くことは難しいので注意が必要です。
プロペラ式刃の特徴
プロペラ式の刃は、ミキサーのような薄い金属のプロペラを回転させてコーヒー豆を挽きます。安価な電動式のコーヒーミルはこの形状の刃の製品が多いです。コーヒー豆を挽く粗さの調整がプロペラの回転数(運転時間)に依存するため、細く挽きたい場合は長時間回転させる、荒く挽きたい場合は短時間だけ回転させるといった方法でしか調整出来ません。
また、プロペラ式の刃以外の場合は挽かれたコーヒー豆は受け皿に落下しますが、プロペラ式の刃の場合、ミキサーのように底面にプロペラがあり出口が無いので、コーヒー豆は挽かれても落下することはありません。つまり、挽かれたコーヒー豆が外部に出ていかず挽かれていないコーヒー豆と混在してしまうので、適度に本体を振るなどして均一にコーヒー豆が挽かれるように調整してあげる必要があります。
カット式刃の特徴
カット式の刃は臼式の刃と同様に2枚の刃でコーヒー豆を挽きますが、臼式がすり潰す様に挽くのに対してカット式は刃が鋭利になっており、切り刻むようにコーヒー豆を挽きます。臼式、プロペラ式よりも素早く均一にコーヒー豆を挽くことが可能で、微粉の量も比較的少なくなります。
コニカル式刃の特徴
コニカル式の刃はカット式と同様に2枚の刃をもっていますが、カット式がフラットな刃なのに対してコニカル式は円錐状の内刃とそれを囲む外刃の2枚に分かれていて、内刃が回転することで外刃との間でコーヒー豆が挽かれる様になっています。コニカル式の刃は回転数が遅いため、カット式に比べるとコーヒー豆を挽くのに少々時間がかかりますが、より細挽きにコーヒー豆を挽くことができます。
コーヒーミルのメリット・デメリット
手動式コーヒーミルのメリット・デメリット
手動式のコーヒーミルのメリットとデメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 比較的安価
- 電源が不要なので屋外でも使える
- インテリアとしても使える
- 手回しなので疲れる
- コーヒー豆を均一に挽くのは難しい
初めてコーヒーミルを買おうとしていて、高いものを買ってもすぐ使わなくなってしまうかもしれない・・・・、という不安がある方か、アウトドアで使用する方以外には基本的にはオススメしません。雰囲気を楽しみたかったり、飾っておくために購入する分には良いですが、美味しいコーヒーを飲むという目的にはそぐわないでしょう。
安価な電動式コーヒーミルのメリット・デメリット
安価な電動式のコーヒーミルのメリットとデメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 電動でも安価
- 持ち運べるサイズのものが多い
- プロペラ式刃のものが多い
1万円以内で購入できる電動のコーヒーミルは、手動式のコーヒーミルと比較すると費用対効果が高いのですが、プロペラ式の刃の物が多く、そちらの物はあまりオススメ出来ません。1万円より少々高くなると、コニカル式刃のコーヒーミルもあるため、そちらであればある程度キレイにコーヒー豆を挽くことが出来るでしょう。
高価な電動式コーヒーミルのメリット・デメリット
高価な電動式のコーヒーミルのメリットとデメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 素早く均一にコーヒー豆を挽くことが出来る
- 挽き具合が細かく調整できる
- 値段が張る
- 本体が大きくなり、動作音も大きくなる
1万5000円〜2万円以上のコーヒーミルになると、基本的に均一に素早くコーヒー豆を挽いてくれるので満足のいく物が多いでしょう。挽き具合の調整は機種にもよりますが、手動式や安価な電動式のものよりも細かく設定することが出来ます。
ただし、本体が大きくなり、動作音も大きくなります。が、値段分の仕事はしてくれます。
オススメは高価な電動式のコーヒーミル
それぞれメリット・デメリットはありますが、コーヒーを飲み続けるのであれば高価な電動式コーヒーミルがオススメです。最初に安いコーヒーミルを買ってイマイチ満足できなくなり買い替え、となるよりも、最初に高くても良いものを買って長く使うのが良いでしょう。値段は単純に性能に比例します。
コーヒーミルも何台も持ち合わせるものでは無いので、スパッと最初に良いものを買うことをオススメしますが、せっかくなので手動式、電動式それぞれでオススメのコーヒーミルを紹介しておきたいと思います。
コーヒーミルの選び方
手動式コーヒーミルの場合
手動式のコーヒーミルは、コーヒー豆を挽く能力で言うとイマイチですが、インテリアとして飾っておくといった用途や電源が不要なのでキャンプなどのアウトドアで使用する場合であれば十分選択肢としてアリでしょう。
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カリタが販売しているクラシックミルやダイヤルミル、メリタのクラシックミルあたりだと、部屋にインテリアとして置いても良いでしょう。
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キャンプなどのアウトドアで使用するなら、ハンドルが取り外せてコンパクトに持ち運びができるこちらのタイプのコーヒーミルをオススメします。
安価な電動式コーヒーミルの場合
1万円以下で購入できる安価なコーヒーミルの場合は、正直なところオススメ出来るものはほとんどありません。基本的にプロペラ式刃しか無いためです。ただ、本体サイズは多少大きくなりますが、プロペラ式刃ではない製品もあるため、購入するのであればそちらをオススメします。
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メリタが販売するパーフェクトタッチⅡは、安価な電動式のコーヒーミルでもプロペラ式ではなく臼式の刃を使用しているので、比較的均一に挽くことが出来ます。
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デロンギ製のこちらのコーヒーミルはコニカル式刃で、細かく均一にコーヒー豆を挽くことが可能です。
高価な電動式コーヒーミルの場合
1万5000円〜2万円以上する電動式のコーヒーミルの場合は、基本的にどれを選んでも外しません。
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カリタの電動式コーヒーミルなどは定番で、ナイスカットGやネクストG、とりあえずこのあたりを購入しておけば幅広くコーヒーを楽しむことが出来ます。ネクストGは少々高額ですが、コーヒー豆を挽く際に必ず発生する静電気を防止する機能が備わっていて、比較的ストレス無く使用することが出来ます。どちらの製品もカット式刃となっています。
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ボダムが販売するBISTROはコニカル式刃で、細かくコーヒー豆を挽くことが出来ます。また、カラーバリエーションが他に比べると豊富なので外観を気にする方にはオススメです。
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臼式刃のみるっこは高価ですが、業務用をそのまま家庭用にコンパクトにした製品で、使用者の満足度は非常に高くなっています。デザインは少々ちゃっちい感じですが、性能は本物です。
コーヒーミルの選び方まとめ
手動と電動、刃の組み合わせを考慮しよう
手動のコーヒーミルと電動のコーヒーミル、そしてコーヒーミルの刃の形状についてずらずらと書きました。同じ臼式刃でも手動と電動では勝手が違うなど、刃の形状と動作方式の両方を考慮してコーヒーミルは選ぶ必要があるので注意が必要です。基本的には手動の物は刃の形状にかかわらず、電動よりも挽いたコーヒー豆の均一性に欠けると考えて良いかと思います。
コーヒーミル選びは大切
コーヒー豆を挽いてコーヒーを淹れる場合、コーヒーミルの性能は大切な要素となります。均一に挽けるか、手軽に挽けるか、素早く挽けるか、荒く・細く挽けるか・・。どれかに不満があったりすると、コーヒーを飲むこと自体が億劫になってしまうかもしれません。そうならないためにも、購入するコーヒーミルは自分のスタイルと照らし合わせて、ちゃんと吟味することをオススメします。
良いモノを選ぼう
コーヒーミルは手動式のものでも数千円はしますので、安い買い物とは言い難いです。その為、最初に購入した安価なコーヒーミルにイマイチ満足できなくて買い直し、というのも踏ん切りがつかず、ズルズルと満足の行かない製品を使用することになるかもしれません。できれば、最初から高価な電動式のコーヒーミルを購入することをオススメします。
また、より納得の行く買い物をするためにも、コーヒーミルに触れる機会があれば是非触ってみることをオススメします。実際に挽いて比較できればベストです。一度購入すれば頻繁に買い換えを行うものではないので、長く付き合える、後悔しないコーヒーミル選びをしましょう。