シルバースキンとは?コーヒーへ影響と取り除きかた
【2018-04-14】
コーヒー豆について
コーヒー豆は、コーヒーチェリーと呼ばれる果実の種子です。熟したコーヒーチェリーから、コーヒー豆は収穫されます。
コーヒー豆とコーヒーチェリー
コーヒーチェリーからコーヒー豆を収穫するとき、精製方法によって途中の経過は異なりますが、最終的にはコーヒーチェリーの外皮、果肉、内果皮(パーチメント)、シルバースキンを除去してコーヒー豆とします。この時点でのコーヒー豆がいわゆる生豆と呼ばれる状態です。コーヒーの生豆が出荷され、コーヒー豆の販売店の元へ届き、焙煎され、私達の手元に届きます。
コーヒー豆のシルバースキン
前述の工程でコーヒー豆を覆うものは全て取り払ったように見えますが、実は生豆の状態で出荷されたコーヒー豆には完全に除去しきれていないシルバースキンが残っています。このシルバースキンの殆どはコーヒー生豆の精製工程の過程でに取り払われますが、完全には除去することはできません。
完全に除去されずにコーヒー豆に残ったシルバースキンは、コーヒーの抽出において様々な影響をもたらします。
シルバースキンとコーヒーの味わい
シルバースキンとコーヒーの味に与える影響ついて、詳しくみていきましょう。
シルバースキンは焙煎時にも除去される
コーヒー生豆の表面に残ったシルバースキンは、焙煎度にもよりますが、焙煎時にほとんど熱によって剥がれ落ちます。剥がれ落ちたシルバースキンはチャフとも呼ばれます。焙煎時にシルバースキンが生豆に残っていること、チャフの量が多いことによる影響はありませんが、チャフが多いということはそれだけ散らかるということなので、掃除をしなければならないことを考えると、なるべく少ないほうが良いですね。
焙煎時にコーヒー豆の表面のシルバースキンはほとんど取り除かれますが、実はこの時点でも完全に取り除くことは出来ていません。
シルバースキンがコーヒーの味に与える影響
焙煎後でも、シルバースキンは目に見える部分ではコーヒー豆のセンターカット(コーヒー豆の中央の割れ目の部分)に残っていることが多くあります。コーヒー豆のセンターカットが白くなって見えるのは、シルバースキンが残っているためです。
また、シルバースキンは表面だけではなくコーヒー豆の内部にまで存在するので、挽いていないコーヒー豆の状態で完全に除去することはできません。そのため、この状態でコーヒー豆をコーヒーミルで挽いた場合、挽かれたコーヒー豆にはシルバースキンも混在することになります。シルバースキンが混じったコーヒー豆でコーヒーを淹れると、雑味の多いコーヒーとなってしまいます。
シルバースキンを取り除く方法
シルバースキンを完全に取り除く方法としては、コーヒー豆を挽く前に一粒ずつ割って中身からシルバースキンを取り除くか、コーヒー豆を挽いてからシルバースキンを取り除く方法があります。コーヒー豆を挽く前に丁寧に取り出すほうが確実ですが、手間を考えると、完璧に取り除きたいということでなければコーヒー豆を挽いてから取り除くほうが効率が良いでしょう。
コーヒー豆を挽いた後にシルバースキンを取り除く場合は、挽かれたコーヒー豆を受ける容器に金属製のものを使用すると、コーヒー豆を挽いたときに発生する静電気によってシルバースキンがある程度容器の中でコーヒー豆と分離されるので、大まかにですが除去する事ができます。
その後、口の広い容器に入れて、息を吹きかけたりしてシルバースキンだけが飛んで行く程度の弱い風を当てていきます。少しずつ中身を回転させ、白い皮がある程度なくなったら除去完了です。気になる場合や上手く分離できない場合は、ピンセット等を使用して地道に取るという手もありますが、手間ですのであまりオススメしません。
シルバースキンと上手く付き合う
シルバースキンもコーヒー豆の一部で、コーヒー豆を挽いて飲む以上必ず向き合わなければいけないものです。上手に付き合って行きましょう。
除去方法を工夫する
コーヒー豆を挽いた事がある人なら必ず目にしたことがあるシルバースキンですが、焙煎後にはコーヒー豆の表面にはセンターカットの部分以外にはあまり残らないので、挽いた後のコーヒー豆を見て、どこからこんなに皮が出てきたんだ!?と思っていた方もいるでしょう。シルバースキンはコーヒー豆の中にまで至るので全てを取り除くことはなかなか難しいですが、取り除きたければ工夫して上手な除去の方法を探してみて下さい。
シルバースキンがあったほうが良いという意見も
雑味の原因となるシルバースキンですが、中にはシルバースキンも含まれていてコーヒー、という意見もあるようです。つまり、あえて除去するべきではないという事です。これについては個々人の好みの問題もありますので、是非一度シルバースキンを取り除いたコーヒーとそうではないコーヒーを飲み比べてみて、自分の好みを見つけてみるのも良いでしょう。